誤解「タバコを取ってもなんともない人も大勢いるから自分も大丈夫」

 
タバコへの感受性には個人差があります。

喫煙者がしばしば口にする
「夕バコを吸ってもなんともない人も大勢いるから自分も大丈夫」
という言葉は,タバコへの感受性に個人差があることを理解していないことによります。


タバコが肺ガンや脳血管障害,心筋梗塞を増加させるといっても,
あくまで統計上のことですからどの人に起こるかわかりません。



ただ,統計でみると喫煙者は非喫煙者よりもいろいろな病気にかかりやすいことは確実ですし,
喫煙者の約半数は,喫煙関連疾患とよばれる病気で死亡しています。


 喫煙者で80歳になっても元気な人の言葉は説得力がありますが,
その裏に,同じだけのタバコを吸って,80歳まで生き延びることができなかった,
はるかに大勢の喫煙者がいることを見逃してはなりません。

そして,もし,高血圧,狭心症,胃潰瘍,せきやたんなど,喫煙によって
悪化する疾患を現在持っていたり,肉親にそのような疾患があれば,
喫煙関連疾患を患う可能性は高いと考えておくべきでしょう。





誤解「タバコをやめるストレスのほうが禁煙よりよっぽど悪い」


 タバコを吸うというのは,
脳細胞や心筋にストレス状況と同じ程度の負担をしいるものであり,
禁煙してしまうと負担が減ってストレスも減少します


禁煙によるストレスは一時的なものであるから
結局トータルのストレスを考えると
禁煙のストレスのほうが喫煙より少ないというのが正解です。



ただし,この説明は,喫煙者にはまったく説得力を持ちません。


タバコをやめることは,さまざまの生活環境の変化を伴います

ニコチン代替療法剤をもちいない禁煙方法だと
ニコチン離脱症状も強いストレスになり得ます

禁煙の途上ではストレスを感じる人も多いのです。



喫煙者には,現在ではニコチン代替療法剤を上手に利用することによって,
社会生活に支障ない程度までストレスを減らした形で禁煙できると励ましましょう。




誤解「1日数本にすれば健康被害はない」


 数本であっても健康被害の率が上昇するのがタバコです。
まずニコチンは,最初の1本で体の要求量のほとんどを吸収しますので,
ニコチンによる体への影響は現れます。


また数本の喫煙であっても,肺ガンの発ガン率は上昇します。


これにはタバコの煙の中の刺激物質が
気道上皮を障害して煙の中のさまざまな有害物質を排出しにくくなることとも関連すると言われています。




喫煙と健康への誤解
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