喫煙と循環器病(禁煙のすすめ)
喫煙で体内に増えるフリーラジカル
喫煙は肺がんの危険因子であることはよく知られています。
同様に循環器病の危険因子であることも、
ぜひ知っておいていただきたいことです。
タバコの煙にはニコチン、CO(一酸化炭素)やタールなどが含まれています。
ニコチンは交感神経系を刺激し、
心拍数の増加や末梢血管の収縮、血圧上昇などを招きます。
また中枢神経系に作用し、たばこ依存性をつくります。
COは赤血球と結びつき、体内への酸素の取り込みを低下させます。
またタールには発がん性物質が含まれています。
そのほかに最近重要視されるようになったのが、
喫煙によって体内に増えるフリーラジカルです。
フリーラジカルは動脈硬化の促進など循環器病に大きくかかわっていることがわかってきました。
フリーラジカルとは
フリーラジカルとは不安定で反応性の高い原子や分子をいいますが、
もっとも身近なものとしては活性酸素があげられます。
私たちは酸素を取り込み、食物を体内で燃焼させエネルギーを得ています。
使われた酸素は水に還元されますが、その際に少量の活性酸素が発生します。
体内には活性酸素を抑えるSOD(抗酸化酵素)などがあり、
増えないように調節しています。
しかし、過剰に体内に活性酸素が発生すると動脈硬化などさまざまな病気の危険因子となります。
放射線は体内にフリーラジカル(活性酸素)を発生させますが、
喫煙習慣は絶えず放射線照射を受けているのと
同じ状態をつくっているといってよいでしょう。
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