禁煙すると体重が増える理由


「禁煙すると太る」とよく言われます。
禁煙に成功したひとの多くで体重が増加しているようです。
禁煙すると体重が増える、それは一体なぜでしょうか。


太る理由ベスト3


@ニコチンを分解するときに消費していたエネルギーの分だけ、禁煙すると余ってしまうこと

A味覚が改善してご飯がおいしくなり、食欲が出てくること

B口さみしいからとついつい甘いものを食べてしまうこと


こうして消費カロリーと摂取カロリーのバランスがプラスに傾き、
禁煙して1年間のうちに平均で約3kg体重が増加することがわかっています。

ただし、必ずしも全員の体重が増えるわけではありませんし、
たとえ4〜5kg増えたとしても「太ったから体に悪い」ということはなく、
禁煙による健康効果の方がずっと大きいのです。


禁煙がうまく軌道に乗ってきたら

そこで、禁煙がうまく軌道に乗ってきたら、次のステップとして
体重の管理にも取り組むことをおすすめします。

ポイントは口さみしさを上手に解消すること。

甘いお菓子の代わりに水やお茶を飲んだり、
歯磨きガムや干し昆布など糖分の比較的少ないものを口にしたり、
歯をみがいたりするなど工夫しましょう。


毎日体重をはかってグラフに記録すると、
無意識のうちに体重に対する抑制力がはたらき、
体重の増加を防ぐ効果が大いに期待できます。

1年間で3kg程度の体重をコントロールすることは、禁煙よりずっと簡単です。


たばこをやめるとどんどん体重が増えるのではないか?


禁煙をするとニコチンによるエネルギーの浪費がなくなるうえに、
ニコチンによって低下させられていた胃腸の働きも元に戻ります。

マヒしていた味覚や嗅(きゅう)覚も戻りますので、
食べ物がおいしく感じられ、食欲が出てきます。

その結果、たばこをやめると平均2キロ体重が増えると言われています。


 体重増加がこの程度ですと、コレステロールなどへの影響もほとんどないのですが、
これ以上体重を増やしたくなかったら、禁煙の最初の段階から、
口寂しいから食べる、という図式をやめておくことです。


体重のことは気にせずに、とにかく禁煙が順調にゆくようになってから
今度は体重のコントロールをするという方法もあります。


タバコはやせ薬の代わりになるか?

体重が増えるからと言って、やせグスリ代わりにたばこを吸う人がいますが、
これは絶対にやめて下さい

たばこ1日20本の動脈硬化の害は、40キロの体重増加に相当すると言われています。

体重がいまより40キロ増えるまでは、
体重増加による害よりもたばこの害のほうが大きいのです。

たばこは安易にやせグスリとして使うものではありません。


口寂しくなると


体重に影響しない手軽な方法としてまずお勧めするのは、水や茶を飲むことです。
水と茶だけで太る人はいません。

その他に、歯をていねいに磨く、カロリーの少ないガムをかむ、
つまようじや禁煙パイポをくわえる、といった方法があります。



 
それでもどうしてもたばこが吸いたくてがまん出来ないと感じたら・・・

 とにかく一呼吸待つことです。たばこの衝動には波があります。
波はだいたい3分くらい続き、そのあと少しはやわらぎます

 
熱い茶をすする。深呼吸する。体を動かす。

時計を見て、何分で衝動が弱まるかを観察する。

相手をみつけておしゃべりする。

どうしてこの1本を吸うのかと自問自答して紙に書いてみる。



 たばこが欲しいという強い衝動は、
禁煙の最初の時期に出るニコチンの禁断症状が消えてもずっと後まで残るのが普通です。

しかし相当なヘビースモーカーでも2ヵ月たつと「楽になった」と感じられるのです。

逆に言うと2ヵ月くらいは、たばこの衝動は繰り返しおそってくると考えておくほうが良いでしょう。

禁煙して何ヵ月かすぎ、隣の人のたばこが臭いと感じられるようになって、
ようやく禁煙が本物になるのです。





タバコを止めると太る?
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